葛原山・杉山・入江山 五台山東南稜を行く
兵庫 丹波
市島町長者台付近から


 五台山東南稜、「兵庫丹波の山」でその名前を見たときからずっと気になっていた山稜である。
仕事場の近くなので毎日眺めているところであるが、なかなか登る機会がなかった。数年前の
初夏に、やまあそさんのオフで五台山から葛原峠までは歩いている。今回は、点名寺奥〜葛原
山〜杉山〜入江山〜新宮山を歩く計画である。
水道施設から登り始める 急な巡視路
 
 車を小学校に置き、もう一台で乙河内(おとがわち)へ向かう。集落へ抜け、そのまま道を
進むと鹿柵があり、開けて入る。少し進むと巡視路マークがあり、ここから登ることにする。
林道はさらに奥へ延びているので、もう少し奥へ走ってみる。道の脇には粗大ゴミなのか、
廃屋なのかはわからないが、ゴミ捨て場のようになっている。それも半ば葉っぱに埋もれて
いる。何やらはためくものが、と思ってよく見ると、国土調査の幟である。まだまだ奥へ行け
そうだが、古い水道施設のところで引き返す。

 巡視路の入り口には水道施設があり、林道脇の少し広いところに車を置く。巡視路は山腹
を巻き、小さな谷へと向かう。崩れかけて滑りそうなところを歩いていくと、急なプラ階段とな
る。すぐに鉄塔120に着く。
120鉄塔からこれから歩く尾根を眺める 点名 寺奥

 この鉄塔は五大山と愛宕山の鞍部の鉄塔と繋がっていて、コケズラシの尾根の鉄塔へと続
いている。
 120鉄塔から急な巡視路を登っていくと、五台山から続く尾根に合流する。すぐに三角点の
あるピークに着く。
 点名寺奥(323.3m 四等三角点)である。落ち葉の中に埋もれ、そのうち全部見えなくな
るのでは、と思われるほどだ。
鉄塔からコケズラシ方面 葛原峠へ

 寺奥から少し下ると次の鉄塔に着く。南に鷹取山、北に親不知・コケズラシ、高谷山と、南北
に開けている。そういえば、オフの時もここで展望を楽しんだ。巡視路は尾根から離れ前山側
に下りている。以前は藪だったのだが、一人歩けるほどの切りひらきがあり、歩きやすくなって
いる。

 前回、葛原峠手前のピークは暗い植林の中だったが、何となく明るい。下っていくと、葛原峠
付近は木が伐採されている。風倒木を整理したようだ。上鴨坂へ下る峠道を捜すと、ちゃんと
残っていた。伐採や植林で道がわかりにくくなることが多いので、古い峠道などが残っていると
とてもうれしい。
 などと思っていると、前山側で銃声!続いて複数の犬の鳴き声。近くではないようだが、気持
ちのよいものではない。足早に登ろうとすると、伐った枝がじゃまをする。(^^;

親不知 葛原山

 ここから先は初めての道である。尾根は比較的歩きやすく、歩行が捗る。緩く登り返すと葛原
山(四等三角点 346.9m)である。木々に囲まれて静かに三角点が埋まっている。
 三角点から緩やかに下ると少し広い鞍部に下りる。
岩のテラスから
 鞍部から登ると南側に岩のテラスがあり、展望が広がる。このコースは鉄塔以外は展望がない
だろうと予想していたが、思わぬところに展望の岩があり、しばらく景色を楽しむ。
 南には乙河内の家並みと黒井城址(猪口山)、千丈寺山、その向こうに向山連山。
岩場から望む(五大山〜小野寺山)

 目を西に転じると、五大山〜愛宕山〜鷹取山小野寺山の中央分水界の山々。春のような陽
ざしの中で山々を眺める。

 岩から続く長い尾根はアップダウンが少ないが、大きな岩がところどころに現れる。快調に歩
きP355の手前の鞍部まで来ると大柿さんのプレートが下がっている。02年4月20日と29日
の日付である。前者はやまあそさんと後者は奥さまとの山行のようだ。この鞍部は日出尾坂と
よばれる峠であるが、今はもちろん往来はない。

杉山へ向かう 杉山の三角点

 日出尾坂から355ピークへ登り返し、しばらく歩くと「上竹田」と書かれた白い杭が立てられ
ている。杭は古いものと新しいものがあり、新しい方は最近立てられたように見受けられる。
杭を立てるときに整備されたのか、尾根の道もこれまでよりも歩きやすくなる。

 杭を追うように歩いていくと杉山(三等三角点 390.6m)山頂である。三角点はコンクリ
ートで囲ってある。割れないようにしてあるのだろうか?
 ここも展望のない静かな山頂である。少し早いがおなかも空いてきたのでここでお昼ご飯
にする。
「今日はこれを持ってきた。」と父たぬきはザックからツエルトを出し、風が当たらないようにし
ている。おかげで風が当たらず暖かい。携帯コンロも風を受けないので炎が安定している。
 お昼ご飯を終え、大御影山のLNWさんを無線でコールしてみる。こちらが低いので電波は
届いていないようだ。と、JCLさんの声が・・・。お家からコールしてくださった。しばらくこちら
の様子などをお話しする。
杉山から下りた広い鞍部
 交信を終え、次の入江山へ向かう。杉山からは南へ延びる尾根があり、ここを歩くと与戸へ
下る。今回は東へ歩いていく。
 杉山から下った鞍部は広く、寺跡のような感じのところである。緩く登り返すと入江山である。
山頂とは思えないピークで、南の尾根へも道が続いている。
入江山から新宮山への道

 入江山から新宮山へ向かう。尾根には気持ちのいい木もれ日の道である。
新宮山 入江山から南へ歩く
 
 ほとんどアップダウンのない尾根を10分あまり歩くと新宮山(四等三角点 363.0m)で
ある。木の間から覗くと妙高山が見え、ここも展望のない山頂である。頭上には赤い実を付
けたソヨゴが揺れる。風もなくぽかぽかと暖かい。少し休んで来た道を戻る。

 どこから下山しようかと事前にいろいろ考えていたが、入江山から南へ続く尾根を下ること
にする。
展望の岩場

 入江山まで戻り、南へ歩く。尾根は南東に延びているので、方向を間違わないように下り
ていく。
 少し下ったところに露岩があり、展望抜群!足下に注意しながら眺望を楽しむ。
岩から南方面の眺め

 霞んではいるがなかなかいい眺めである。のどかな田園風景が広がり、丹波の山々はの
んびりと横たわっている。

 尾根は二手に分かれていたり地図には表れていないアップダウンがあるので、地図で何
度も確認しながら下っていく。白いPPロープが木に下がっているのでそれを辿っていくとな
だらかなところ(Ca250m)に有刺鉄線で囲まれたところに出る。
「はて、これはいったい?」

 
入江山から下る 採掘跡

 Ca250で尾根が南東と南西に分かれているが、ここは南西へ下りる。少し下りたところで
一休みして水分を摂る。
 少し急な尾根を歩いていると、父たぬきが先ほど休んだところで忘れ物をしたと言う。後戻
りして忘れ物を取ってくるまでしばらく待つ。

 少し下ると傾斜がゆるんできたが倒木などあり少し荒れた感じがする。歩きやすいところを
捜してそれぞれ歩いていると、下で父たぬきが何か叫んでいる。声のする方へ行くと、大き
な穴がぽっかり。これこそ珪石の採掘跡である。
 酒梨の珪石鉱山は東洋一品質のよい珪石が産出し、市島駅には珪石専用のプラットホー
ムがあったという。あちこちに採掘跡があり、大きなものでは体育館が二つくらい入るほどの
穴もあるとか。もちろん今は入ることもできないが・・・。
 
 
いい道が続く 但馬ビーフになります
 採掘跡から少し下りると平坦な道が西へ続いている。珪石を採掘していた頃に使っていた
道だろう。途中から南に歩くと、和牛を飼育されている牧場に出る。しかし、柵があるのでもう
しばらく西へ歩き、柵の扉を開けて出る。
 牧場の横を通るとたくさんの黒牛が見送ってくれる。春のような陽ざしの中を車までのんび
りと歩く。ようやく念願が果たせ、満足感に浸りながら・・・。

 五台山東南稜は丹波の山らしい山だった。

行った日 07 1/20(土)
行った人 たぬき二人
山行タイム 乙河内水道施設9:05〜120鉄塔9:20〜寺奥9:35〜葛原山10:10
〜杉山11:10ー12:05〜入江山12:22〜新宮山12:35−12:50
〜入江山13:05〜酒梨(牧場)14:10〜三輪小学校14:20
2.5万図 黒井 市島   山行地図

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