|
台風5号が近畿地方から遠ざかった翌日、台風一過とはいかず、まだ湿度が高い。丹波の
山々も山頂部は雲の中。天気のピンポイント予報を何度も見て、曇りマークの氷ノ山へ。
大屋を抜け、29号線へ、やまめ茶屋の看板から林道へ入る。やまめ茶屋を通り過ぎ、坂の
谷林道を逆水川沿いに入っていく。途中、前日の風で倒れた杉が道をふさいでいたので、
二人で撤去する。もう一ヶ所少し細い木がまた横たわっている。土砂崩れでもしていたら、通
行不能だが、我々の手に負えるほどのものでよかった。(^^)
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 坂の谷登山口 |
|
広い道を歩く |
|
|
国道から5kmほどで坂の谷登山口の入り口に着く。ここに車を置き、林道を少し歩くと暗い
植林の中に登山口がある。入り口には大段ヶ平と同じように、スノーモービル禁止の看板と
車止め。この道は氷ノ山自然歩道として整備されており、看板には三の丸へ3.8km、氷ノ
山山頂へ6.2kmとある。
登山道は植林の中を緩やかに続いている。暗い植林の中を10分ほど歩くと、「氷ノ山自然
探勝コース」という看板があり、ここからはブナの原生林が続く。ガスの中から、ホトトギスや
ウグイスの声。そのさえずりは熊よけの鈴と競っているように聞こえる。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 大きな杉 |
|
ブナの巨木が多い |
|
|
アップダウンがなく、ほとんど同じ勾配で登っていく。
「同じところを歩いているよう。」と父たぬき。氷ノ山は南に長くすそ野を伸ばしているが、今まさ
にその裾を歩いているのである。
途中には大きなブナ、杉などが自生し、氷ノ山の自然の豊かさを実感する。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 羽化したばかりの蝉 |
|
殿下コース分岐 |
|
|
樹林帯を抜け、チシマザサが覆い被さる道を歩いていくと殿下コースと合流する。あたりはま
すますガスが深くなる。道標には、あと800mで三の丸とある。
ここからは登山道のササが刈られ歩きやすい。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 県境尾根に出る |
|
フィールドデーコンテストの準備 |
|
|
10分で県境尾根に出る。雪の季節には歩いたことのある三の丸への稜線。冬と夏とは全く
表情がちがう。
ササの道を歩いていくと、三角屋根の波賀町避難小屋。床下には無線のアンテナなどがしま
ってある。これを使って氷ノ山三の丸移動で電波を飛ばしているのだろうか。中を覗くと、2Lの
ペットボトル(お茶)、500mlの水20本ほどがケースに入れられている。使用簿を見ると、波賀
町から持って上がられたものである。数日前、親子連れがその水を使った記録がある。室内は
きれいに整頓され、登山者への心遣いが感じられる。
三の丸には鳥取県の避難小屋もあるはず、と話していると、展望櫓があり、男性が二人で何
やら組み立て中。無線のアンテナである。
「コンテストに出られるのですね?」
「はい」
「何で出られるのですか?」
「50です。」
「差し支えなければ、コールサインを教えていただけませんか?」
「J○4・・・」
設営に忙しいのか、こちらの問いかけにもあまり返ってこない。がんばってください、と声をかけ
て櫓をあとにする。
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
杉の中を歩く |
|
|
|
ガスがなければ進行方向に山頂が見えるはずであるが、視界は30mほどである。この道は
日が照っているとかなり暑いだろう。しかしガスが幸いして涼しいくらいだ。
P1448を過ぎ、少し下ったところはぬかるみ、大きな杉の間を足を取られないように歩いて
いく。
「大きな杉やね。」
どっしりとした杉が多く、東尾根の古千本のようなところであるが、木道がないので歩きにくい。 |
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
千年キャラボク |
|
|
|
次のピークを下り、登り返すと山頂である。途中に「千年キャラボク」という看板があるので
寄ってみる。幹の曲がった太いキャラボクが盆栽を大きくしたような姿でガスの中に浮かぶ。
雪の季節はその下に埋もれているので見ることはできない。山頂にキャラボクの看板があり
そのうち・・・と思っていてまだ見ていなかった。立ち入り禁止になっているので、どれくらいの
広さなのかわからないが、千年も万年も生き続けてほしいものだ。 |
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 誰もいない山頂 |
|
にぎやかになってきました(^^) |
|
|
山頂はキャラボクからすぐである。山頂の様子がいつもと違う。人が誰もいないのだ。氷ノ山
に登って我々だけというのは初めてである。
「なんか寂しいなあ。」
とりあえずお昼ご飯にしよう。風が強くお湯がなかなか沸かない。無線機からは山岳移動局
の電波が入ってくる。
そうこうしていると、東尾根の方から若い男性。
「もうすぐ子どもが30人ほど登ってきます。」
二日間で、兎和野高原から瀞川山へ登り、鉢伏へ、それからぶんまわしを歩いて氷ノ山へ、と
いう計画だったそうだが、昨日は台風で麓の公民館を借りて足止め中だったようだ。4,5,6
年生で、昨年来た子は次の年も参加するそうだ。しんどいことを嫌うことの多いなかで、山に登
ることをいやがらない子どもがいるのはうれしいことだ。
氷の越方面からは男女3人グループ、男性4人グループなどが登ってこられ、にぎやかになっ
てきた。
そのうち、子どもたちが東尾根からワイワイと登ってくる。おもいおもいに、休んだりおにぎりを
食べたり、避難小屋へ入ってみたり・・・。
誰からも「しんどい」ということばが出てこないのが頼もしい。
一瞬ガスが薄くなり、鉢伏山のシルエットが浮かび上がる。しかし、すぐに見えなくなった。
無線をしていると、子どもたちが珍しそうに覗いてくる。無線の説明を簡単にするが、理解でき
たかなぁ(^^)
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
大学生を見送る |
|
|
|
山頂に着いてから1時間以上経った。大人のグループはすでに下山。我々も下りることにす
る。下り始めたところで、若者のグループが登ってくる。T大のワンゲル部である。みんな汗び
っしょり。今日は親水公園でテント泊だそうだ。
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
ガスが晴れて三の丸が見える |
|
|
|
大学生を見送り、来た道を三の丸へ急ぐ。ガスが薄くなり、周りの景色がようやく見えるよ
うになってきた。進行方向に三の丸も姿を現す。
「なるほど、こういう景色やったんか(^^)」
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
氷ノ山を眺める |
|
|
|
三の丸まで遠いように見えるが、道がいいのとあまりアップダウンがないのでいつの間にか
到着。櫓の下にはテントが二張り。櫓にポールも取り付けてあり、あとはアンテナを設置すれば
いいようになっている。大きな発発は持って上がるのが大変だったろう。荷物をとりに行ってお
られるのか、二人の男性は留守である。
北には氷ノ山が霞んでいる。この景色に雪を重ねるとあの雪原になるのだなあ、などと思いな
がらなだらかな稜線を眺める。
櫓の上に上がってみるが、遠望がきかないので、早々に下山する。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 無線をしながら下る |
|
仙人門 |
|
|
櫓を下りて県境尾根を歩いていると、無線機から高松のLWZさんを呼ぶ声。応答がないよう
なので、厚かましく応答する。菊水山移動のGTRさんで、OAPさんMXFさんのお知り合いで
ある。今日は、4エレアンテナを持ってきたが、GTRさんもLWZさん設計の4エレアンテナで交
信されているそうだ。なんという奇遇(^^)。
交信を終え、殿下・坂の谷コースの分岐からは殿下コースを歩く。しばらくは笹の道だが、ブ
ナが多くなり、大きなブナの根元で三の丸で移動運用をするお二人が休憩中だった。
「がんばってくださいね。」と声をかけて別れる。(尚、その夜、DQKが50Mhzで交信)
殿下コース名物の仙人門をくぐり、二手に分かれているところは右へ。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| 殿下コース登山口 |
|
林道沿いのブナ |
|
|
しばらく歩くと、林道の登山口に下りたつ。大段ヶ平と同じトイレがあり、大きな音で発電機が
まわっている。石油の臭いがあたりにたちこめ、
「こんな排気ガスを出したら、トイレは環境にいいのか、悪いのか・・・。」
殿下コース登山口から車までは4kmほどである。大きなブナやミズナラの森を見ながら歩い
ていく。 |
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
逆水の滝 |
|
|
|
林道の途中に、「逆水の滝」への案内板があり、地図を見ると滝のマークが記されている。
標高差50mほどを下りなければならないが、ここまで来たら寄ってみないと。それに幻の滝
と記されている。急な遊歩道を下りていくと、水音が大きくなり視界が開けると、まっすぐに落
ちる滝が目の前に現れる。近づくと水しぶきが涼しい。落差30m、立派な滝である。
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| ウバユリ |
|
林道を歩く |
|
|
ウバユリの咲く遊歩道を登り返し、再び林道を歩く。オフロードバイクのライダーが会釈を
して通り過ぎる。
車に戻ると、朝のガスは晴れ、夏の空に変わっていた。 |
|
|
|
|
|
|