段ヶ峰 イヌワシの棲む山々
兵庫 朝来市 宍粟市


段ヶ峰を望みながら



 「兵庫の山頂と岩石」の橋元さんの段が峰の風力発電の計画とイヌワシの生息に
関するレポートを読み、いま段が峰がどのようになっているのかをこの目で見たく
なった。

 

生野高原登山口 達磨ヶ峰への急登


 霧の出た涼しい朝、開通まもない春日・和田山道路を走り、生野カントリーへ向か
う。昔の国民宿舎はゴルフ場の所有になり、進入禁止になっている。

 登山口は、少し手前にあり、バイオトイレが設置され、そばにはきれいな水が管か
ら流れている。

 

達磨の肩に着く 達磨ヶ峰三角点(913m)

 準備をし、笹を刈った道を登ると昔の尾根道に出る。ここから達磨までは急登である。
風がなくムシムシしているので、たちまち汗が吹き出る。達磨の肩に着くとゴルフ場の
方から風が吹き上がりとても涼しい。
イヌワシか? ポールを見上げる

 肩から少し歩くと、達磨ヶ峰。尾根の途中にある三角点である。すぐ近くに高
いポールが立っている。これが風力発電の予備調査をしているものなのか。と、
ヒュリーという声。見上げると
2
羽の鳥がガスの中に見え隠れしている。大きい
ほうが小さいほうを啼きながら威嚇しているようだ。もしかして、大きいほうは
イヌワシ! しばらくその動きを見ていたが、ガスの中に消えていった。イヌワ
シは見たことがないので、それがイヌワシかどうかは定かでないが、あきらかに
トビの声とはちがう。もしかするとイヌワシだったかも?しばらく興奮しながら
歩いていく。
ヤマジノホトトギス まだ酸っぱいナツハゼの実
いい道 植林の道

 達磨から歩いていくと、植林になる。南に白いPPロープが引いてある。一定の幅で
2
本のPPロープは何を意味しているのだろうか。ちょうど道幅ほどか。左にロープを見な
がらいったん下る。
最低鞍部へ下る フトウガ峰へ

 下ったところは最低鞍部で、尼崎山の会の標柱がある。ここで小休止。小腹のすきを
バナナで押さえ、フトウガ峰へ上りかえす。いつもは軽快に歩く父たぬきなのに、話し
かけてもあまり反応がない。今日は体が重いようである。坂の途中で水分を補給し、父
たぬきの回復を待つ。

 山腹を南へ回るとフトウガ峰への最後の上りである。林から草原地帯になり、展望
が開け、弱っていた父たぬきも途端に元気になる。上りきったところに板状の大きな岩
がある。草原のなだらかな山頂部は日本庭園のよう。
なだらかなフトウガ峰(1082m)

 平らな山頂部の北側に例のPPロープが張ってある。こんな展望のよいところに道路
はいらないね。西には段ヶ峰が姿を現したおやかな稜線がすがすがしい。
 杉谷への分岐をすぎ、少し下って山腹をまきながら段ヶ峰へ。千町峠から男性二人連
れが歩いてこられる。もう少し歩いて引き返されるとか・・・。
もうすぐ段ヶ峰 段ヶ峰三角点(1103m)

 三角点に寄り、山頂に到着。久しぶりの段ヶ峰だ。
 西段ヶ峰にもポールがたち、かなり広範囲に風力発電施設が建設されるようである。

 段が峰に連なる山々に22機の風力発電が設置される計画があるという。イヌワシ
やさまざまな動物たちが棲み、昔から登山者を惹きつけてやまないその魅力ある山々。
いつまでもこのままの段が峰であってほしい。
千町ヶ峰が大きい(右) (山頂から)

霞んでいるので遠くは見えないが、すぐ西には千町ヶ峰が大きく、双眼鏡で覗くと無線小屋がよく
見える。東には粟鹿峰から千ヶ峰、笠形山に連なる山々がなんとか確認できる。お天気がいいともう
少しよく見えるんだけどね。

 山頂の松ノ木の下に腰を下ろし、涼しい風に吹かれていると寒いくらい。加古川の
IXWさんと無線で話し、昼食のあと、車で移動中のOAPさんとも交信する。OA
Pさんは、福井の山へ登られるとか・・・。いいなあ。父たぬきは久しぶりに
SSB
交信している。

達磨ヶ峰とゴルフ場を眺める フトウガ峰からのとんがり山

このところ毎日雷雲が発生しているので、早めに下山しないと・・・。

荷物をまとめ、三角点に寄って竹田城が見えるか確認。霞んでいるが特徴あるので
見つけやすい。無線でIXWさんから「三角点から見えるから・・・。」と教えても
らっていたのである。

 来た道を生野登山口へ引き返す。フトウガ峰との鞍部で単独男性に出会う。毎週こ
こへ来たおられ、イヌワシだと思って見ていたら、ピーヒョロヒョロ、と啼いた、と
笑っておられた。「ここはいいですねえ。」と汗を拭きながら笑っておられる。段ヶ
峰を愛してやまない人がここにも一人。

 フトウガ峰まで戻ると、とんがり山が文字通り尖っている。朝よりも幾分展望がよ
くなり、千ヶ峰や粟鹿峰が進行方向に見えている。南には高星山から平石山のなだら
かな稜線。高星山東面の天狗岩もよくわかる。高星山の倒木はどうなったかなぁ。

フトウガ峰から下る 達磨ヶ峰から下る

 最低鞍部に下り、再び歩き始めたときがちょうど12時40分。高校野球で地元の球児が出る試合が
始まる。無線機でラジオを聴きながら下山する。展望のよい稜線漫歩はほんとうに気持ちがいい。
もうすぐ登山口 登山口到着

 往きはしんどい達磨への登りも下りは速い。笹を刈り込んだ斜面を下りると登山口である。先ほど
出会った男性のバイクとたぬき車だけの駐車場。

 計画通り風力発電の施設が建設されれば、段ヶ峰はどうなるのだろうか。いつまでもイヌワシの棲
む山であってほしいと願わずにはいられない。
 OAPさん曰く、「段ヶ峰は老舗の山」。老舗の山はいつまでもいまのままの老舗であってほしいと
思う。

行った日 06 8/14(月)
行った人 たぬき二人
山行タイム 生野登山口7:20〜達磨ヶ峰8:00〜最低鞍部8:48ー8:55〜
フトウガ峰9:22〜段ヶ峰10:05ー11:35〜生野登山口13:55
2.5万図 生野 長谷 神子畑 但馬新井 山行地図

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