丹波新聞 1999年(平成11年) 8月8日(日曜日)

新家組合長が辞任 篠山町農協 後任に堀家貞一氏
 篠山町農協は四日の理事会で、新家忠夫組合長の辞任と堀家貞一筆頭理事の新組合長就任を決めた。席上、七月三十日に開いた役員推薦会議全体会議の審議結果が報告された。報告は、▽新家忠夫組合長、酒井達雄筆頭理事の辞任願については、全員一致で認める▽伸井厚史専務理事ら、進退伺いを提出した他の理事、監事については任期満了まで留任する▽組合長が表明していた「役員責任間題審議会」(仮称)の速やかな設置を要望する、の三点。新家組合長が「全体会議の審議結果を謙虚に受け止め辞任する」と表明した後、理事の互選により、堀家氏を選出。また、酒井理事については、「責任を全うしたい」との本人の意向を受け、留任が決まった。八月二十日付けで、役員交代する。
 新家組合長は「篠山町農協内部、また、対社会的な諸々の責任を認識して、ここで辞任するのが妥当であろう。私の辞任の決意は早くから決めていた。色々な事情を考慮し、今の時期に決めた。組合長というポストが無くなっても、一人の組合員であり、一住民。農協への思いは変わらない」と話した。
 また、堀家貞一氏は「役職員一体となって、組合員の信頼回復につとめるのが私の使命と考えている」と話した。堀家氏は、篠山町農協生産部長を最後に一九八六年に退職。九四年から同農協の常務理事になり、九七年五月から筆頭理事。現職は、「グリーンファームささやま」社長、篠山観光協会副会長など。四月に行われた篠山市長選挙では、瀬戸亀男氏の選挙事務長を務めた。


 生涯学習が浸透するにつれて知識を深める講座や活動が盛んになっている。生き生きとした表情で学んでいる姿は、「楽習」と言うにふさわしい。楽しく学ぶ。これこそ「学習」だと思う。
▼では子どもの勉強はとなると、楽習と言えるだろうか。楽習とは、学ぷこと自体が自的であるもの。それに対して勉強は、より良い進学や就職を果たすための手段になっていると、よく指摘されるところだ。将来のための必要悪だと割り切つて励む勉強は、楽習とはほど遠い。
▼そうした間題を解決するためか、二○○二年度から「総合的な学習の時間」が学校に取り入れられる。この総合学習の授業では教科書を使わない。学ぶ内容は、各学校で決める。子どもたちが学習のテーマを設定することも認めるという。大きな教育改革である。何しろ小学校では、社会科や理科の授業よりも時間数が多いのだから。
▼総合学習のねらいは、知識を教え込む授業ではなく、みずから学ぴ、みずから考える力を育成することにあるという。その理念に賛同しつつも、とまどっている学校教師は少なくないようだ。「総合学習の授業が、子どもたちにとって息抜きの遊ぴの時間にならないか」という声もその一つだ。
▼わからない懸念でほない。ただ、そこには「子どもに甘い顔をすると、勉強するはずがない」という考え方がないか。人は本来、知的好奇心を持っているはずだ。子どもの学ぷ意欲をもっと信用していい。でなけれぱ生涯学習(楽習)は砂上の楼閣に過ぎなくなる。(Y)

  理事会と推薦会議
 
 篠山町農協の役員推薦会議全体会議は、提出されていた進退伺、辞任願の取り扱いを協議。「酒井達雄氏と新家氏の辞任願を認める」などの決定をした。
 八月四日の理事会で酒井氏は、「辞任願を出したが、翌日撤回した。その事の審議が推薦会議でなかった」と指摘。「理事にとどまり、在職責任を取るのが私の責任」と訴え、理事会も酒井氏を支持する結論に至った。「残るべき」とする理事会と同会議の「辞任は受け入れる」という「通告」が食い違った。
 さて、どちらを上位とみなすべきなのだろうか。ここで、問題になるのが、それぞれの役割だ。理事会は農協組織の最高の決定機関。役員推薦会議は、役員の選出が「役割」である。仮に、それ以上の権限を同会議に与えるならぱ、定款を変更する手続きを踏む必要があるのではないだろうか。それがない現段階では、理事会決定を上位とみなすのが当然だろう。
 しかも今回、同推薦会議の意に反し、理事会が酒井氏の留任を決めた裏実は、「推薦会議に、口出しする権利はない」という事を物語っている。辞めてゆく新家組合長は別としても、留任が決まった理事、監事は、「推薦会議の通告を受けたから残る」というかっこうは避けた方がいいだろう。でなければ、酒井氏を残した理事会決定がおかしくなり、整合性を欠く。(足立)

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