丹波新聞 1999年(平成11年) 6月20日(日曜日)

農業用廃プラを回収 氷上郡6町JAひかみ 適正処理呼びかける
 環境保全に配慮し、氷上郡内各町とJA丹波ひかみで構成する郡農業振興施策連絡協議会は、農業用廃プラスチックの回収を実施する。対象となるのは、ビニールハウスの被覆資材、マルチ資材、肥料袋、農薬のポリ容器・空きビンなど。初めての試みで、一度に多品目の回収を行うのは県下でも珍しいという。
 農業生産によって発生する廃棄物も「産業廃棄物」。ほ場での焼却(野焼き)や埋め立てをすると不法投棄として罰せられるが、全国では総排出量の約55%、県下では約72%が不適正な処理をされているという。環境保全に対する意識が高まるなか、氷上郡内でも
不要となった農業用廃プラの処理について、解決策を望む声が強まっていた。
 連絡協議会では、十一月にも一斉回収を実施し、来年以降も継続して回収。使用済み塩化ビニールフィルムなどの適正処理を呼ぴかけていく。「環境への配慮はもちろん、産地のイメージアッブにもつながれば」としている。
 回収は、▽ハウス用ビニール、畦波、畦シート▽フィルムマルチ、フィルムピニール、各種肥料袋▽農薬ポリ容器、農業ビンーの3区分に分けて付う。ハウスビニールなどは約15−20キロに結束、マルチ資材などは約10−15キロに束ね、農薬のボリ容器とビンは分けて出すこと。いずれも名前を記入した荷札をつける。回収時間は午前九時から正午まで。料金は一キロあたり五十五円(税込み)で口座引き落とし。
 集まった廃プラは三木市の大栄環境株式会社に運ぱれ、リサイクル処理される。回収場所は次のとおり。▽柏原町=柏原営農生活センター▽山南町=小川支店農業倉庫前▽氷上町=本店▽青垣町=青垣ライスセンター▽市島町=市島支店▽春目町=春日営農生活センター


 県下の中学二年生を対象にしたトライやるワイーク。丹波でも様々な取り組みが行れれた。全国に先がけた試みだったが、全国にも広がっている。
▼子どもたちは、事業所や地域のなかで様々な仕事にチャレンジ、職場の人とのふれあい、仕事の辛さや難しさを身を持って体験したと思う。受け入れた事業所などでは中学生のさわやかなあいさつに好感を持つ一方で、「社会体験の少なさを感じた」という指摘もあつたようだ。草引きなどしんどい仕事を嫌う傾向もある。
▼「何でも親がお膳立てするから子どもの出番がない」という声も間く。せっかちな大人が多いのかも知れない。確かに一昔前は農繁期に学校が休みになり、家族総出で田植えをする事が珍しくなかった。
▼トライやるといわなくても、子どもが働くのは当たり前の時代で、遊ぴも自分たちで工夫した。便利な世の中は、逆にえば何もしなくてもすむ社会なのかも知れない。
▼「勉強だけしていれば安心」という親が増え、それに反発する生徒の事件もあとをたたない。そこに、登場したのがトライやる。仕事体験が希薄な生徒には将来の職業選択にも影響することもあろう。
▼水質検査をする仕事では何時間も顕微鏡をのぞいていたり、小学校を選んだ子どもからは悩みの相談室を作ろうといった話も飛ぴ出す。中学生の隠れた一面にハッとしたり、ハラハラさせられたり、こんな所にトライやるの副産物が生じているのではないだろうか。体験の成果を家庭や学校教育の中にどう根付かせていくかが課題になろう。(M)

  記広域行政の新体制
 
 一九九九年に入って早々、容疑者の自首で発覚した氷上郡広域行政事務組合前収入役の公金横領事件。「組合のチェック機能の甘さ」が指摘されたことから、先日、規約改正を行って新体制による再スタートを切ったが、郡民の間では「本当にこれで大丈夫なのか」という不安の声もある。
 十年間という長期にわたって行われてきた犯罪が疑われずに、今ごろになって、しかも本人の自首という形で、初めて分かったのだから組合に対する住民の疑心や不安は確かにあるだろつ。新体制がスタートした日、管理者の足立梅冶・山南町長は「これで、しっかりとした管理一体制になった。郡民の信頼に応えたい」と話したが、本当に二度と犯罪は起こらないのか、七千万円以上の被害額の補てんはどうするのか。疑間が残る。
 補てん方法については、まだ具体的な方法は決まっていない。住民の間では、「十年間、組合にかかわった各町長、各町議員たち全員が出し合うべき」という意見も上がっている。「一度失った信頼を回復するには、その倍の労力が必要」というが、郡民の信頼回復は補てん方法にかかってくる。七千万円という大金、各町の予算からの安易な穴埋めは、余計に住民の反感をかう。人々の信頼を回復したとき初めて、広域行政は再スタートしたといえる。(黒井)

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